|
密教の到達した最高理念を説 『金剛頂経・こんごうちょうぎょう』と『大日経・だいにちきょう』のいわゆる両部大経・ りょうぶだいきょうは、インドにおいて7世紀頃に成立し、9世紀に我が国にもたらされたが、それをもとに構築された金剛界曼荼羅と胎蔵曼荼羅を合わせて両界(両部)曼荼羅という。本来、両部大経は各々独立し発展していたため、両界の曼荼羅も別個に展開した。これが一具(一対)のものとして整備されたのは、空海の師である恵果・けいかに負うものとされ、中国の二元的思想によったともいわれている。智という精神的なものの働きの不変的世界
「金剛界」と、理という物理的なものの形の日常的世界 「胎蔵界」という二つの世界が揃ってはじめて密教的世界観を示すとともに、仏の本質を意味する。このように両者の分かちがたいことを「金胎不二・こんたいふに」「理智不二」という。
|
|
|
星祭り節分会
≪護摩祈祷法要≫
1998年2月3日
浄土寺 |
|
|
|
曼荼羅―マンダラ(mandala)という用語は、 古代インドの言葉であるサンスクリット語 (梵語・ぼんご)である。
本質・真髄という意味のマンダ(manda) と所有を表す接尾語のラ(la) がついたもので、仏教の本質(=悟り) を有するあるいは表現するものということになる。
つまり、欠けるところがなく、一切が具わる 「輪円具足・りんえんぐそく」の世界、 いわば「聖なる空間」を示しているといえよう。 |
|
企画・監修
写真家 村上 宏治 |
制作
吉永 直樹 |
|
|
|