源氏物語絵扇面散屏風

何故に尾道・浄土寺にこの屏風が伝えられたかは謎である。
中世から港町として栄えた尾道は豪農・豪商の町。
その豊富な財力によって何時しか歌人達が雅な世界に浸り楽しんだ
その時代の流れに集められたものではないかと推測されています。
足利尊氏の時代より、浄土寺は和歌の寺として多くの歌の奉納を受けています。
下記の柿本人麻呂のお社があることから、
そんな想像もまんざら間違っていないのではと、
謎に対しての答えを導いてみたりしています。
六曲一双の屏風に、源氏物語の場面を描いた60枚の扇面を
概ね四季の順に張りつけ、
室町時代の後期、土佐派の絵師による作と伝えられるこの作品は、
源氏物語の享受のありかたを示す貴重な文化財です。

またこの源氏物語絵扇面散屏風は、徳川家の源氏絵巻、橋本本源氏物語、
そして浄土寺本源氏物語絵扇面散屏風と続く日本の宝となっています。
源氏物語は、十一世紀初頭に受領(地方の長官)、藤原為時の娘
「紫式部」によって書かれた、世界に誇る古典文学です。
平安時代、宮廷をとりまく世界を舞台に、
美貌の貴公子、光源氏の数々の女性遍歴と、
それぞれの女性のいきざまを描いています。

まずこの茶会で選ばれました、
賢木、少女、夕霧は秋をテーマに選びました。
雅な秋をご堪能いただければ幸いなのですが…

賢木《さかき》の席
少女《おとめ》の席
夕霧《ゆうぎり》の席
 今花開く『和の心』
展観風景と茶

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