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  尾道の暁に行きました。以前は頻繁にアルコールの補給に参上していたのですが、色々と有ってご無沙汰していました。やっと尾道での撮影と終了時間が一致し、ソソクサト参上とした訳です。時間の経過が無かったかのようにマスターの佐藤さん何時もアノ笑顔で迎えてくれる訳です。気が緩んだのか何時ものクダラナイ話になって行く訳です。
  皆さんは『バー』の由来を知っていますか?
バーと名乗れるには絶対に必要な条件があります。
それは 1、カウンターと 2、その淵に沿って付いています真鍮の握り棒なのです。 そして3、バーボンとショットグラス、 これが無ければ本当のバーとは言わないし、言えないのです。
  バーの発祥は何処でしょうか?
アメリカのテキサス州ダラスでの事、アノ西部劇を思い出してください。数人のイカツイカウボーイが町に入ってくるのです。馬から下りた一行は馬の手綱を店先に括り付け、両開きの扉をギットンバッコンと揺らしながらカウンターに付く訳です。そこで打ち合いが始まるのが映画、でもその都度やっていたら幾ら命があっても足りませんよね。本当は彼らは助け合いの精神旺盛な集団だったのです。強い酒で疲れた旅路を振り返り、道のりの情報交換をする訳です。保安官とバーのマスターは絶大な信用と信頼があった訳です。

  やがて近代化が進み馬から自動車に変わってきましたがその彼らの精神は受け継がれるのです。そして開拓者としての誇りがどうしても必要としたのがアノ真鍮の握り棒、そうですアノ真鍮の棒は馬の手綱を引っ掛ける店先のアノ止り木に似た組木なのです。 その真鍮はカウボーイの魂を継承し、そこでは決して喧嘩やヤジ、大声は禁物そんなことをするとイキナリ決闘が始まってしまうのですよ。  
  暁では撃ち合いは有りませんが、大騒ぎするとマスターの心地いい笑顔で『飲みすぎましたね』ご忠告どうり飲み過ぎた私はそれで携帯電話を忘れました。
 
  ここ暁は造船マンと船乗りの集まるところだったそうで、お店には其の人達がおいて行ったと言うように主たちが静かに眠っています、それはそれは静かに。

  そういえば船員で想い出したのですが和船の場合に使います『おもかじ・とりかじ』この意味知っていますか? 船首を右にすることを『面舵』左にが『取り舵』ですよね、この意味は船の羅針盤にあるらしいのです。
  羅針盤は北が船首方向に付けられ、これを昔の言い方だと(子)、右舵正横が酉(西)、左舵正横が卯(東)のメモリになります。従って舵柄を左に動かすことを〈卯面舵…ウムカジ〉、右に動かすことを〈酉ノ舵〉と言ったわけです。卯舵・ウムカジ、がなまって 『おもかじ』となり、酉ノ舵がなまって『とりかじ』になったらしいですよ。 海の上では風が吹いたりして聞きづらいので、間違えないように『おーもかーじ』、『とリーかーじ』とアクセントの位置を変えて区別しているらしいですよ。

面舵いっぱい、ロックでください。
さてさて今日も座礁みたいですね、
此処は尾道の暁、
路地の不思議な空間。

バーの時間をお楽しみあれ。 
  

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