尾道薪能とは 過去の公演 能楽師の紹介 能への誘い 面 -能面に見る喜怒哀楽-

 


増髪(ますかみ)



神が乗り移り乱れた様子の女性の面です。
髪が乱れ、眉間に寄せたシワで激しい様子を表します。
増女より高貴な女性で、「巻絹」では天神が乗り移った巫女の面です。




巻絹 撮影/村上宏治
巫女
  シテ:巫女  ワキ:勅使  ツレ:使者  
  帝の命令により巻絹を熊野三社に奉納することになり、都から巻絹を届ける使者(ツレ)は熊野の音無天神へ詣で、梅が見事に咲いているのを見て和歌を詠んでいたため、遅くなってしまいます。
熊野三社で待っている勅使(ワキ)のところに行くと、納期に遅れたことを理由に縛られてしまいます。
ところが、そのとき音無天神の霊が憑いた巫女(シテ)が現われ、使者が遅れた理由を説明し、証拠として、使者に詠んだ和歌の上の句を詠ませ巫女が下の句を詠み、縄を解きます。
その後、天竺で釈迦が仏になったのは和歌のおかげであると和歌の偉徳を賛えて舞い、続けて勅使の求めに応じて祝詞をあげ舞いますが、突然霊が去り正気に戻ります。

巻絹とは・・・長い絹のこと。絹は当時とても貴重なものでした。

 



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