写真とエッセイで綴る稜線山海帰
今、人は自然がくれるメッセージに耳を傾けられるか・・・
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作品ナンバーA 「ワイン」

白樺の個展会場、 第二展示室に入って頂いた右手にワインの写真群があります。
そこに大きな写真でタートヴァンがあります。
ソムリエの歴史は古いのです。
当然だがワインの歴史と比例しています。
ソムリエになるとその栄誉を称えて、
タートヴァンを師匠から貰い手にします。

          ◆ ◆ ◆



現存する日本最古のワイン
現存する日本最古のワイン

山梨にて

広告に登場した日本初のヌード写真
広告に登場した日本初のヌード写真

1600年代のワインボトル
1600年代のワインボトル
オリが多い為、上げ底もかなりのものがあります

豊臣秀吉に献上された時のデキャンタ・ボトル
豊臣秀吉に献上された時のデキャンタ・ボトル
献上者はシーボルト


千年程昔、十字軍が遠征したさいにどうしても
水の確保が勝敗を決めたといいます。
日本のように水の豊かな国はそんなにはありません。
樽に積んだワインがその水分補給の決め手となります。
その水の管理、ワインの管理をした人達の事をソムリエと呼びました。
私はそのタートヴァンは試飲の為と思っていました。

今は確かにその役目もありますが、
熟成の度合いともう一つの使命を知った時、
ワインが語り継がれる意味を感じました。
手前のくぼみが蝋燭の炎を集め、
赤ワインのそれを教えてくれる。
反対の小さなくぼみは、ワインセラーに差し込む、
月の光かりで白ワインを注ぎ、そしてその熟成具合を見る。
炎に照らし出された赤ワインの色は、
何と妖艶な色をしている事でしょう。
一度見ると確実に脳裏に焼きつきます。
その色を知らずして、ワインを語れない。

そしてもう一つ、 タートヴァンは銀製品です。
この意味がお分かりでしょうか。
酸にすぐ反応するのが銀です。
そうです、ソムリエとは毒見役の意味もあるのです。

混入されたそれを清い炎と銀で、 飲んではいけません・・・と。
そっと優しく蝋燭の炎と月明かりが教えてくれます。

 


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会期:2008年8月28日(木)―10月12日(日) 入場無料
尾道白樺美術館[尾道大学] 午前10時〜午後6時(休/火・水)
Copyright(C) 2008 写真家 村上宏治 All Rights Reserved.
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