原爆の熱線・爆風・放射線が、人体へ与えた傷害を総称して原爆症といいます。
原爆症は、大量の放射線が関係したことに特徴があり、急性障害と後障害に大別されています。 急性障害は被爆後4ヶ月間に現れた病気で、熱傷や外傷による症状のほかに、初期放射線による特徴的症状として、爆心地から1、5キロメートル以内の被爆者に脱毛、出血、白血球減少が顕著に現れました。 後障害の特徴は、被爆の翌年から現れたケロイドに始まり、その後は特に白内障、白血病、諸種のがん(甲状腺がん、乳がん、肺がんなど)などに、高い発生率がみられました。 さらに、原爆の爆発以後に入市した人々にも、残留放射線の影響で発病や死亡したと考えられる事例があります。 |