核兵器の原理
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 原爆は、ウラン(またはプルトニウム)の核分裂連鎖反応を利用した核兵器です。ウランの原子核に中性子を当てると、2個に分裂するとともに、大きなエネルギーと2個または3個の中性子が放出され、ついでそれらの中性子が別のウラン原子核を分裂させて、核分裂が自動的に連鎖します。その結果、全体として膨大なエネルギーが放出され、また核分裂でできる約200種の核破片のほとんどが、放射能を持っています。

 水爆は、重水素や三重水素などの軽い原子核を熱で加速して核融合させ(熱核融合反応)、そのとき発生する大きなエネルギーを利用した核兵器です。その加速に使われる熱は、水爆の中心にある原爆の爆発で発生します。したがって水爆は、中性子爆弾の場合をのぞいて、原爆以上の膨大なエネルギーを放出します。

 核兵器を運ぶ手段は運搬手段と呼ばれ、それには爆撃機とミサイルがあります。爆撃機は、発見されやすいので、敵のレーダー電波を反射しないように特殊加工を表面に施し、また超低空を飛ぶ機能を持っているものもあります。
 ミサイルで運ぶ核兵器は核弾頭と呼ばれ、射程に応じて短距離ミサイル、中距離ミサイル、長距離ミサイルの三種類があります。また、放物線を描いて飛ぶ弾道ミサイルと、無人のジェット機が方向を変えながら飛ぶ巡航ミサイルがあります。さらにまた、1基のミサイルに複数の核弾頭を積んで、それぞれ異なる目標を攻撃する技術(多目標弾頭ミサイル)も開発されています。
 これらのミサイルの発射は、陸上からはもとより、水上艦艇や潜水艦からも可能であり、とくに潜水艦はひそかに海中から弾頭ミサイルを発射できます。

炎image  核戦争のために使われる指揮(COMMAND)、管制(CONTROL)、通信(COMMUNICATION)および諜報(LNTELLIGENCE)のことを、頭文字をとってC3Lシステムといいます。
 日本列島においても北海道から沖縄まで、アメリカ軍によるC3Lシステムが存在します。たとえば三沢基地(青森県)には「象の檻」と呼ばれる直径400メートルの円筒形アンテナがあって、すべての方向からの電波情報に聞き耳を立てています。横田基地(東京都)に設置されているジャイアント・トーク・ステーションは、戦略爆撃機に指令を出す任務を持っています。


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